結婚式の話の続きの3回目、最終回です。
高ぶったまま席に戻り、店主の奥さんが、
「誰よりも気持ちのこもったスピーチだった」
「笑わせたり、上手くしゃべる事なんか大事じゃないよ」
奥さんのその言葉に救われ、
後ほど新郎である親友からも「良かったよ感激した」と言われ、
店主はもう少しうまくやりかった、申し訳なかったと誤り、
がぶがぶとお酒をあおります。
ここ数年で一番の、働いた後のおいしいお酒でした。
上手くしゃべれたかどうかはイマイチだと思うけど、
自分の心から出た本当の言葉だから間違いじゃない。
正直言って、自分の言葉に驚いたし感激しました。
ああ、おれってこんなに彼とは信頼しあっていて、
「口に出さなかっただけなんだなぁ」
そう思いながら、席から新郎新婦を見ていました。
いろいろ考えながらちょっと我が子を見守る親の目線で。
友達って沢山いたって、
どれだけ信頼しているのか? とか、
はたしてずっと友達だろうか? とか、
そもそも本当の友達って何だ? とか、
変に考え出すと孤独感が湧いてくる物なのですが、
絶対的な信頼を感じる事が出来て、安心したこともあり、
「ああ、こいつとは何があっても一生ものだな」
と、感じる事が出来ました。
30半ばにして、一生ものの本当の友達の存在の大きさを思い知ったこと。
いろいろな結婚式を見たけど、なんか特別な感じでした。
絶対緊張しないんじゃないかと言う店主も、
準備した言葉の呪縛を思い知った事、
自分の好きにやるのが、やはり自分らしいと気づいた事。
自分の事も見つめ直せました。
やっぱり、何にしても、自由な発想を持ち続けていたいなぁ。
スピーチって、あれ、癖になるかもなぁ。
上手くしゃべりたいと思う芽が生えるのが良く分かるなぁ。
悔しいのでリベンジしたいけど、
すごく疲れるのでもう店主はご遠慮いたします。
もう誰も頼まないでください。
新婚のお二人はどうせ読んでいないだろうけど、
ともかく、おめでとう。
ああそうだ、あまりに幸せそうだったので、
スピーチにスパイス入れ忘れちゃったよ。
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